媒介契約

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 ぶんぶんの進路歳時記様の
 休校中自学自習プリント (重商主義の時代1イギリス革命) をご覧下さい。
 ステュアート家のジェームズ1世 (在位1603~25) は、王権神授説をとなえ、新税を取立てたりしたのでピューリタンの不満も強くなりました。1628年「権利の請願」が議会で可決されましたが、チャールズ1世 (在位1625~49) は、翌年議会を解散し、以後11年間、議会は開かれませんでした。その間、スコットランドでは反乱が起こりました。税で失敗するとロクなことにならないということです。1640年、議会は再開されましたが、42年に王党派と議会派の間に内戦が起こり、49年にチャールズ1世は処刑され、イングランド共和国が誕生しました。国旗は、イングランド国旗とスコットランド国旗を組み合わせたもので、下図左のようです。共和国は、重商主義的な通商政策をとり、1651年、航海法を制定して中継貿易で繁栄していたオランダを閉め出しました。
  🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿🏴󠁧󠁢󠁳󠁣󠁴󠁿  ←  🇳🇱  →  産出国
  🏴󠁧󠁢󠁳󠁣󠁴󠁿🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿     ❌
 以上のことを、我が国の不動産取引に当てはめてみると、オランダに相当するのが宅建業者で、不動産の媒介を行っています。この媒介契約には4種類あって、同じ一つの物件を複数の業者に依頼できる一般媒介契約と、一社しか依頼できない専任媒介契約に大別でき、さらにそれぞれ2種類の別があります。
 依頼者  ←  宅建業者  →  相手方

 ぶんぶんの進路歳時記様、ありがとうございます。

目次

宅建業法三十四条の二 媒介契約

 媒介契約とは、物件の売主 (依頼者) と宅建業者との間の「買主を探索する」旨の契約のことです。口頭で成立し (諾成契約) 、契約内容も不明確なこともあり、依頼者と業者との間に報酬額等を巡り、紛争が生じることが多いため、書面により契約内容を明確化するように規制されました。
(媒介契約)
(Mediation agreement)
第三十四条の二 宅地建物取引業者は、宅地又は建物の売買又は交換の媒介の契約(以下この条において「媒介契約」という。)を締結したときは、遅滞なく、次に掲げる事項を記載した書面を作成して記名押印し、依頼者にこれを交付しなければならない。
Article 34-2(1) If a Real Estate Broker concludes an agreement for mediating a sale or exchange of a Building Lot or building (referred to hereinafter in this article as "Mediation Agreement"), the Real Estate Broker must, without delay, prepare a document in which the matters as listed below are stated, affix the name and seal of the Real Estate Broker thereto, and issue said document to the requesting party:

 宅地建物取引業者 : 媒介契約書に記名・押印
 ・宅建士が記名・押印するのではない

一 当該宅地の所在、地番その他当該宅地を特定するために必要な表示又は当該建物の所在、種類、構造その他当該建物を特定するために必要な表示
(i) the location and lot number of said Building Lot and any other indication required to identify said Building Lot or the location, type, and structure of said building and any other indication required to identify said building;

二 当該宅地又は建物を売買すべき価額又はその評価額
(ii) the price at which said Building Lot or building should be sold or the appraised value thereof;

三 当該宅地又は建物について、依頼者が他の宅地建物取引業者に重ねて売買又は交換の媒介又は代理を依頼することの許否及びこれを許す場合の他の宅地建物取引業者を明示する義務の存否に関する事項
(iii)matters concerning the acceptance of a request made by the requesting party to have another Real Estate Broker provide mediation or agency services for the sale or exchange of said Building Lot or building and, where said request is permitted, matters concerning the existence of an obligation to clearly identify the other Real Estate Broker;

四 媒介契約の有効期間及び解除に関する事項
(iv) matters concerning the effective term and cancellation of the Mediation Agreement;

五 当該宅地又は建物の第五項に規定する指定流通機構への登録に関する事項
(v) matters concerning the registration of said Building Lot or building with the Real Estate Information Network System as prescribed in paragraph (5);

六 報酬に関する事項
(vi) matters concerning remuneration;

七 その他国土交通省令・内閣府令で定める事項
(vii) other matters as specified by an Ordinance of the Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism and Cabinet Office Ordinance.

媒介契約書面の記載事項
宅地または建物を特定するために必要な表示
 ・土地であれば所在・地番・面積等
 ・建物であれば所在・種類・構造・床面積等
価格または評価額
 ・価格 : 売買物件の売出し額。評価額 : 交換物件の媒介依頼価額
 ・価額等の根拠の明示義務 : 業者は、売買価額または評価額につき意見を
  述べるときは根拠を明らかにしなければならない (口頭でもよい)
 ・意見の根拠 : 「価格査定マニュアル」 ((公財) 不動産流通推進センター)
  によるなど、合理的な説明がつくものであること。なお、そのための費
  用は、別途請求不可
媒介契約の別
  (当該宅地または建物について、依頼者が他の業者に重ねて売買または交
  換の媒介または代理を依頼することの許否、及び、これを許す場合の他
  の業者を明示する義務の存否に関する事項)
 ・後述する、「専任媒介契約」か、「専属専任媒介契約」か、「明示義務
  のある一般媒介契約」か、「明示義務のない一般媒介契約」かの別
当該建物が既存建物であるときは、建物状況調査を実施する者のあっせん
 に関する事項
(施行規則15条の8)
 ・建物状況調査 : 既存建物の屋根・柱・床・外壁など構造耐力上主要な部
  分または雨水の侵入を防止する部分について一定の資格者が行う調査。
  この調査を実施している場合は、重要事項説明において結果の概要とし
  て説明される
 ・建物状況調査を実施する者のあっせんの有無を記載する
 ・建物状況調査自体は義務ではないので、この調査を行うかどうかは任意
 ・あっせんした場合でも、媒介報酬とは別にあっせんに係る料金は受け取
  れない
 ・一定の資格者は、建築士法2条1項に規定する建築士であって、国土交通
  大臣が定める講習を修了した者でなければならない
媒介契約の有効期間、及び解除に関する事項
指定流通機構への登録に関する事項
 ・登録すべき事項 : 対象物件の所在・規模、売買すべき価額 (交換の場合 :
  評価額)、対象物件に係る法令上の制限で主要なもの、専属専任媒介契約
  である場合はその旨、など。一般媒介契約の場合でも登録するか否かを
  記載し、登録する場合は、登録事項を記載する必要がある
 ・物件の所有者の氏名・住所は、登録しない
報酬に関する事項
依頼者が、媒介契約の内容に違反して、契約を成立させた場合の措置
 ・次の3つの場合がある
  i) 専任媒介契約・専属専任媒介契約で、依頼者か他の業者の媒介や代
   理により売買または交換の契約を成立させたときの措置
  ii) 専属専任媒介契約において、依頼者が、売買または交換の媒介を依
   頼した業者が探索した相手方以外の者と売買または交換の契約を締
   結したときの措置
  iii) 明示義務のある一般媒介契約において、依頼者が、明示していない
   他の業者の媒介または代理による契約を成立させたときの措置
  ・具体的には、違約金や損害賠償額の定めである
媒介契約が、国土交通大臣の定める標準媒介契約約款に基づくものである
 か否かの別

 ・標準約款を用いなくてもよいが、用いたか否かを記載すべし、という趣
  旨
媒介契約の別
一般  
媒介契約
明示型 同じ物件につき、依頼者が、他の業者に重ねて代理・
媒介を依頼できるが、その依頼先の明示が必要なもの
非明示型  同じ物件につき、他の業者に重ねて代理・媒介を依
頼でき、かつ、その依頼先の明示は不要であるもの
専任  
媒介契約
専任
媒介契約
同じ物件につき、他の業者に重ねて代理・媒介を依
頼できないが、依頼者が自分で発見した相手と契約
を成立させても (自己発見取引)、媒介契約違反とは
ならないもの
専属専任
媒介契約
同じ物件につき、他の業者に重ねて代理・媒介を依
頼できず、かつ、業者の探した相手方以外の者と契
約を締結することができない旨の特約がある専任媒
介契約 (自己発見取引も禁止される)

※自己発見取引 : 依頼者が自分で発見した相手と、依頼した業者の媒介を介さずに売買契約等を行うこと
※専属専任媒介契約 : 業者か探した相手方以外の者と契約を締結することができないタイプの契約方式 (= 自己が発見した相手と契約する場合も、その業者が媒介して行う)

2 宅地建物取引業者は、前項第二号の価額又は評価額について意見を述べるときは、その根拠を明らかにしなければならない。
(2) If a Real Estate Broker states an opinion regarding a price or appraised value as provided for in item (ii) of the preceding paragraph, the Real Estate Broker must clarify the basis on which said opinion is made.

「価格査定マニュアル」
 ・戸建住宅 : 原価法
 ・マンション及び住宅地 : 取引事例比較法
 ・年間 3,630円(税込)
 (公財) 不動産流通推進センター

※原価法、取引事例比較法については
 鑑定評価をご覧下さい。
※査定費用は、依頼者に請求できません。
 (上の②)

3 依頼者が他の宅地建物取引業者に重ねて売買又は交換の媒介又は代理を依頼することを禁ずる媒介契約(以下「専任媒介契約」という。)の有効期間は、三月を超えることができない。これより長い期間を定めたときは、その期間は、三月とする。
(3) The effective term of a Mediation Agreement that prohibits a requesting party from making a request to have another Real Estate Broker provide mediation or agency services for a sale or exchange (hereinafter referred to as "Exclusive Mediation Agreement") may not exceed three months. Any prescribed period longer than this is deemed to be three months.

4 前項の有効期間は、依頼者の申出により、更新することができる。ただし、更新の時から三月を超えることができない。
(4) The effective term as provided for in the preceding paragraph may be renewed by the submission of an application by the requesting party.Provided, however, that the effective term as extended may not exceed three months from the time of renewal.

有効期間
専任媒介契約 一般媒介契約
・有効期間は3カ月が上限
・3カ月より長い期間を定めたとき → 3カ月に短縮
・有効期間は、依頼者の申出により、更新できる
・以上は、専属専任媒介契約でも同様
・有効期間の上限の定め
 はない
・自動更新の特約も有効

5 宅地建物取引業者は、専任媒介契約を締結したときは、契約の相手方を探索するため、国土交通省令で定める期間内に、当該専任媒介契約の目的物である宅地又は建物につき、所在、規模、形質、売買すべき価額その他国土交通省令で定める事項を、国土交通省令で定めるところにより、国土交通大臣が指定する者(以下「指定流通機構」という。)に登録しなければならない。
(5) If a Real Estate Broker concludes an Exclusive Mediation Agreement; the Real Estate Broker must, pursuant to the provisions of an Ordinance of the Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism, register the location, size, and characteristics of a Building Lot or building subject to said Exclusive Mediation Agreement; the price at which said Building Lot or building should be sold; and other matters as specified by an Ordinance of the Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism with a person designated by the Minister of the Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism (hereinafter referred to as the "Real Estate Information Network System") in order to facilitate searches of agreement counterparties.

6 前項の規定による登録をした宅地建物取引業者は、第五十条の六に規定する登録を証する書面を遅滞なく依頼者に引き渡さなければならない。
(6) A Real Estate Broker that carries out a registration under the preceding paragraph must, without delay, deliver a document attesting to said registration as prescribed in Article 50-6 to the requesting party.

(登録を証する書面の発行)
(Issuance of a document proving registration)
第五十条の六 指定流通機構は、第三十四条の二第
五項の規定による登録があつたときは、国土交通省
令で定めるところにより、当該登録をした宅地建物
取引業者に対し、当該登録を証する書面を発行しな
ければならない
Article 50-6 If a registration under
Article 34-2, paragraph (5), has
been carried out, a Real Estate
Information Network System must,
pursuant to the provisions of an
Ordinance of the Ministry of Land,
Infrastructure, Transport and
Tourism, issue a document attesting
to said registration to the Real
Estate Broker that carried out said
registration.

7 前項の宅地建物取引業者は、第五項の規定による登録に係る宅地又は建物の売買又は交換の契約が成立したときは、国土交通省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を当該登録に係る指定流通機構に通知しなければならない。
(7) If a Real Estate Broker as provided for in the preceding paragraph concludes an agreement for selling or exchanging a Building Lot or building pertaining to a registration under paragraph (5), the Real Estate Broker must, without delay and pursuant to the provisions of an Ordinance of the Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism, provide notification of the fact thereof to the Real Estate Information Network System pertaining to said registration.

専任媒介契約 一般媒介契約
指定流通機構 (レインズ) への登録義務あり
ア) 登録期間
 ・専任媒介契約 → 契約締結の日から7日以内
 ・専属専任媒介契約 → 契約締結の日から5日
  以内
  (いずれも、媒介契約締結の当日、及び、業者
  の休業日は含まれない)
イ) 登録したときは、(指定流通機構が発行した)
 登録済証を依頼者に引き渡す
ウ) 成約したときは、成約情報の通知義務あり
宅建業法上の
登録義務はない

8専任媒介契約を締結した宅地建物取引業者は、依頼者に対し、当該専任媒介契約に係る業務の処理状況を二週間に一回以上(依頼者が当該宅地建物取引業者が探索した相手方以外の者と売買又は交換の契約を締結することができない旨の特約を含む専任媒介契約にあつては、一週間に一回以上)報告しなければならない。
(8) A Real Estate Broker that has concluded an Exclusive Mediation Agreement must submit a report on the processing status of operations pertaining to said Exclusive Mediation Agreement to the requesting party at least once every two weeks (or at least once a week for an Exclusive Mediation Agreement that includes special provisions to the effect that the requesting party is unable to conclude an agreement for sale or exchange with a person other than a counterparty searched by said Real Estate Broker).

専任媒介契約 一般媒介契約
専任媒介契約 2週間に1回以上 定期的な報告義務
  はない
専属専任媒介契約 1週間に1回以上

9 第三項から第六項まで及び前項の規定に反する特約は、無効とする。
(9) Any special provision contravening the provisions of any of paragraphs (3) through (6) or the preceding paragraph is hereby invalidated.

[問題1]
 宅地建物取引業者Aが、BからB所有の既存のマンションの売却に係る媒介を依頼され、Bと専任媒介契約 (専属専任媒介契約ではないものとする。) を締結した。この場合における次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはいくつあるか。
ア Aは、専任媒介契約の締結の日から7日以内に所定の事項を指定流通機構に登録しなければならないが、その期間の計算については、休業日数を算入しなければならない。
イ AがBとの間で有効期間を6月とする専任媒介契約を締結した場合、その媒介契約は無効となる。
ウ Bが宅地建物取引業者である場合、Aは、当該専任媒介契約に係る業務の処理状況の報告をする必要はない。
エ AがBに対して建物状況調査を実施する者のあっせんを行う場合、建物状況調査を実施する者は建築士法第2条第1項に規定する建築士であって国土交通大臣が定める講習を修了した者でなければならない。
1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ (宅建士問題 令和元年-31)
[解答] 1
ア ✕
 専任媒介 → レインズへの登録は7日 (休業日不算入) 以内
 宅建業者は、専任媒介契約を締結したときは、契約の相手方を探索するため、専任媒介契約の締結の日から7日 (専属専任媒介契約では、5日) 以内に、 目的物である宅地または建物について指定流通機構 (レインズ) に登録しなければなりません。この期間には、休業日は算入しません。
イ ✕
 専任媒介契約の有効期間が3月を超えたとき → 3月に短縮
 専任媒介契約の有効期間は、3月を超えることができません。3月より長い期間を定めたときは、3月に短縮されます。媒介契約が無効になるわけではありません。
ウ ✕
 専任媒介契約 → 相手が宅建業者でも業務処理状況を報告する
 専任媒介契約を締結した宅建業者は、依頼者に対し、専任媒介契約に係る業務の処理状況を2週間に1回以上 (専属専任媒介契約にあっては、1週間に1回以上) 報告しなければなりません。相手が宅建業者であっても同様です。
エ ○
 建物状況調査を実施する者 → 講習を修了した建築士
 宅建業者が既存建物について建物状況調査を実施する者のあっせんを行う場合、建物状況調査を実施する者は、建築士法2条1項に規定する建築士であって国土交通大臣が定める講習を修了した者でなければなりません。
 以上により、正しいものは、エ一つです。

[問題2]
 宅地建物取引業者Aは、Bから、Bが所有し居住している甲住宅の売却についての媒介の依頼を受けた。この場合における次の記述のうち、宅地建物取引業法 (以下この問において「法」という。) の規定によれば、正しいものはどれか。
1 Aが甲住宅について法第34条の2第1項第4号に規定する建物状況調査の制度概要を紹介し、Bが同調査を実施する者のあっせんを希望しなかった場合、Aは、同項の規定に基づき交付すべき書面に同調査を実施する者のあっせんに関する事項を記載する必要はない。
2 Aは、Bとの間で専属専任媒介契約を締結した場合、当該媒介契約締結日から7日以内 (休業日を含まない。) に、指定流通機構に甲住宅の所在等を登録しなければならない。
3 Aは、甲住宅の評価額についての根拠を明らかにするため周辺の取引事例の調査をした場合、当該調査の実施についてBの承諾を得ていなくても、同調査に要した費用をBに請求することができる。
4 AとBの間で専任媒介契約を締結した場合、Aは、法第34条の2第1項の規定に基づき交付すべき書面に、BがA以外の宅地建物取引業者の媒介又は代理によって売買又は交換の契約を成立させたときの措置について記載しなければならない。 (宅建士問題 平成30年-33)
[解答] 4
1 ✕
 媒介契約書には、建物状況調査を実施する者のあっせんの有無を記載
 媒介契約書面には、対象となる建物が既存の建物であるときは、依頼者に対する建物状況調査を実施する者のあっせんに関する事項を記載する必要がありますから、依頼者があっせんを希望しなかった場合は、あっせんをしない旨を記載する必要があります。
2 ✕
 専属専任媒介契約 → 「5日」以内に指定流通機構に登録
 専任媒介契約の場合は契約締結の日から7日以内、専属専任媒介契約の場合は契約締結の日から5日以内に指定流通機構 (レインズ) に登録をしなければなりません。この期間については、休業日は算入しません。
3 ✕
 価額の査定等に要した費用は、依頼者に請求できない
 根拠のある「価格査定マニュアル」 ((公財) 不動産流通推進センター) 年間 3,630円 によっても、依頼者に請求できません。
4 ○
 専任媒介 → 他の業者が媒介・代理した場合の措置を記載
 具体的には違約金・損害賠償金の定めを記載します。

[問題3]
 宅地建物取引業者Aが、BからB所有の中古マンションの売却の依頼を受け、Bと専任媒介契約 (専属専任媒介契約ではない媒介契約) を締結した場合に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法 (以下この問において「法」という。) の規定によれば、正しいものはいくつあるか。
ア Aは、2週間に1回以上当該専任媒介契約に係る業務の処理状況をBに報告しなければならないが、これに加え、当該中古マンションについて購入の申込みがあったときは、遅滞なく、その旨をBに報告しなければならない。
イ 当該専任媒介契約の有効期間は、3月を超えることができず、また、依頼者の更新しない旨の申出がなければ自動更新とする特約も認められない。ただし、Bが宅地建物取引業者である場合は、AとBの合意により、自動更新とすることができる。
ウ Aは、当該専任媒介契約の日から7日 (ただし、Aの休業日は含まない。) 以内に所定の事項を指定流通機構に登録しなければならず、また、法50条の6に規定する登録を証する書面を遅滞なくBに提示しなければならない。
エ 当該専任媒介契約に係る通常の広告費用はAの負担であるが、指定流通機構への情報登録及びBがAに特別に依頼した広告に係る費用については、成約したか否かにかかわらず、国土交通大臣の定める報酬の限度額を超えてその費用をBに請求することができる。
1 一つ 2 二つ 3 三つ 4 四つ
 (宅建士問題 平成29年-43)
[解答] 1
ア ○
 専任媒介契約 → 2週間に1回以上業務処理状況を報告。申込みがあればその報告も。
 専任媒介契約では2週間に1回以上、専属専任媒介契約では1週間に1回以上業務の処理状況を依頼者に報告しなければなりません。また、当該媒介契約の目的物である宅地又は建物の売買又は交換の申込みがあったときは、遅滞なく、その旨を依頼者に報告しなければなりません。
イ ✕
 専任媒介契約 → 依頼者の申出がなければ、一切更新はできない
 専任媒介契約の有効期間は3月を超えることができません。この有効期間は更新することができますが、必ず依頼者の申出が必要です。
ウ ✕
 指定流通機構への登録書面は「引渡し」が必要
 宅建業者は、専任媒介契約の締結の日から7日 (専属専任媒介契約では5日、いずれも休業日含まず) 以内に、依頼に係る物件について所定の事項を指定流通機構 (レインズ) に登録しなければなりません。物件情報を登録した宅建業者は、登録を証する書面を遅滞なく依頼者に引き渡さなければなりません。提示のみでは足りません。
エ ✕
 指定流通機構への情報登録費用は、報酬とは別途に受領不可
 専任媒介契約に係る通常の広告費用は宅建業者の負担です。依頼者が宅建業者に特別に依頼した広告に係る費用については、国土交通大臣の定める報酬の限度額を超えてその費用を依頼者に請求することができ、これは成約の成否にかかわりません。しかし、指定流通機構への情報登録費用については、報酬の限度額を超えて依頼者に請求することはできません。
 以上により、正しいものはアの一つです。

[問題4]
 宅地建物取引業者Aが、BからB所有の宅地の売却に係る媒介を依頼された場合における次の記述のうち、宅地建物取引業法 (以下この問において「法」という。) の規定によれば、正しいものはどれか。なお、この問において一般媒介契約とは、専任媒介契約でない媒介契約をいう。
1 AがBと一般媒介契約を締結した場合、当該一般媒介契約が国土交通大臣が定める標準媒介契約約款に基づくものであるか否かの別を、法第34条の2第1項に規定する書面に記載する必要はない。
2 AがBと専任媒介契約を締結した場合、当該宅地の売買契約が成立しても、当該宅地の引渡しが完了していなければ、売買契約が成立した旨を指定流通機構に通知する必要はない。
3 AがBと一般媒介契約を締結した場合、当該宅地の売買の媒介を担当するAの宅地建物取引士は、法第34条の2第1項に規定する書面に記名押印する必要はない。
4 Aは、Bとの間で締結した媒介契約が一般媒介契約であるか、専任媒介契約であるかを問わず、法第34条の2第1項に規定する書面に売買すべき価額を記載する必要はない。 (宅建士問題 平成28年-27)
[解答] 3
1 ✕
 媒介契約書面には「標準媒介契約約款に基づくか否か」の記載が必要
 宅建業者は依頼者に交付する書面に「当該媒介契約が国土交通大臣が定める標準媒介契約約款に基づくものであるか否かの別」を記載する必要があります。
2 ✕
 売買契約が成立 → その旨を指定流通機構に通知 (成約通知)
 成約したときは、引渡しが完了していなくても遅滞なく通知しなければなりません。
3 ○
 媒介契約書面に宅地建物取引士の記名押印ほ不要
 媒介契約書面には宅建業者の記名押印は必要ですが、宅地建物取引士の記名押印は不要です。
4 ✕
 媒介契約書面 → 売買すべき価額の記載必要
 一般媒介契約か専任媒介契約かを問わず、媒介契約を締結したときは、宅建業者は、遅滞なく、所定の事項を記載した媒介契約書面を作成して記名押印し、依頼者にこれを交付しなければなりません。売買すべき価額 (交換の場合は評価額) は、媒介契約書面に記載しなければならない事項です。

[問題5]
 宅地建物取引業者Aが、BからB所有の宅地の売却に係る媒介を依頼された場合における次の記述のうち、宅地建物取引業法 (以下この問において「法」という。) の規定によれば、誤っているものはいくつあるか。
ア AがBとの間で専任媒介契約を締結し、Bから「売却を秘密にしておきたいので指定流通機構への登録をしないでほしい」旨の申出があった場合、Aは、そのことを理由に登録をしなかったとしても法に違反しない。
イ AがBとの間で媒介契約を締結した場合、Aは、Bに対して遅滞なく法34条の2第1項に基づく書面を交付しなければならないが、Bが宅地建物取引業者であるときは、当該書面の交付を省略することができる。
ウ AがBとの間で有効期間を3月とする専任媒介契約を締結した場合、期間満了前にBから当該契約の更新をしない旨の申出がない限り、当該期間は自動的に更新される。
エ AがBとの間で一般媒介契約 (専任媒介契約でない媒介契約) を締結し、当該媒介契約において、重ねて依頼する他の宅地建物取引業者を明示する義務がある場合、Aは、Bが明示していない他の宅地建物取引業者の媒介又は代理によって売買の契約を成立させたときの措置を法第34条の2第1項の規定に基づく書面に記載しなければならない。
1 一つ 2 二つ 3 三つ 4 四つ
 (宅建士問題 平成26年-32)
[解答] 3
ア ✕
 専任媒介契約 → 物件情報の指定流通機構への登録必要
 宅建業者は、たとえ依頼者から指定流通機構 (レインズ) への登録をしない旨の申出があった場合でも、登録をしないと宅建業法に違反します。
イ ✕
 依頼者が宅建業者でも、媒介契約書面の交付は省略できない
 宅建業者であろうとなかろうと、依頼者は依頼者ですから。
ウ ✕
 専任媒介契約 → 依頼者の申出がなければ、一切更新はできない
 専任媒介契約 (専属専任媒介契約も) では、自動更新及びその特約は無効です。
エ ○
 依頼者が媒介契約の内容に違反したときの措置 → 媒介契約書の記載事項
媒介契約書には、締結された媒介契約が専任媒介契約か一般媒介契約か、一般媒介契約の場合は明示型か非明示型かなどを記載しなければなりませんが、さらに、依頼者がその内容に違反した場合の措置 (徴収する違約金の額など) に関する事項も記載します。
 以上により、誤っているものはア、イ、ウの三つです。

[問題6]
 宅地建物取引業者Aが、B所有の甲宅地の売却の媒介を依頼され、Bと専任媒介契約を締結した場合に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。
1 Aは、甲宅地の所在、規模、形質、売買すべき価額のほかに、甲宅地の上に存する登記された権利の種類及び内容を指定流通機構に登録しなければならない。
2 AがBに対して、甲宅地に関する所定の事項を指定流通機構に登録したことを証する書面を引き渡さなかったときは、Aはそのことを理由として指示処分を受けることがある。
3 AがBに対して、当該専任媒介契約に係る業務の処理状況を14日 (ただし、Aの休業日は含まない。) に1回報告するという特約は有効である。
4 Aは、指定流通機構に登録した甲宅地について売買契約が成立し、かつ、甲宅地の引渡しが完了したときは、遅滞なく、その旨を当該指定流通機構に通知しなければならない。
[解答] 2
1 ✕
 登記された権利の種類及び内容 → 指定流通機構への登録不要
「登記された権利の種類及び内容」は、重要事項の説明書類には記載しなければなりませんが、指定流通機構への登録では不要です。
2 ○
 登録証の引渡し義務違反 → 業法違反 = 指示処分事由
 指示処分は、監督処分の一つで、これに従わないときは1年以内の期間を定めて業務停止処分を受ける場合があります。
3 ✕
 専任媒介契約 → (休業日を含んで) 2週間に1回以上報告
 休業日を含まないのは、指定流通機構への登録のときです。一方、依頼者への報告では、休業日を含まないとすると間隔が開き過ぎるので「休業日を含んで」となる訳です。
4 ✕
 成約通知 → 契約の成立後遅滞なく行う
 「引渡し」時期にかかわりなく、成約後遅滞なく指定流通機構に通知しなければなりません。

宅建業法三十四条の三 代理

(代理契約)
(Agency agreement)
第三十四条の三 前条の規定は、宅地建物取引業者に宅地又は建物の売買又は交換の代理を依頼する契約について準用する。
Article 34-3 The provisions of the preceding article apply mutatis mutandis to an agreement requesting agency services for the sale or exchange of a Building Lot or building from a Real Estate Broker.
 無権代理 (応用編) 資格の融合説・併存説
 をご覧下さい。代理と相続がらみの問題は、代理の総仕上げとなるもので、いくつか判例を覚えておきましょう。
 ぶんぶんの進路歳時記様の
 国公立私立大学世界史直前チェック (アフリカ3 19世紀)をご覧下さい。ムハンマド = アリーは、ナポレオン軍がエジプトに侵攻してきたとき、民衆の支持を得てエジプト総督を自称してナポレオン軍と戦いました。オスマン帝国も後づけですがムハンマド = アリーのエジプト総督を承認しました。「追認」ですね。
ぶんぶんの進路歳時記様、ありがとうございます。

[問題1]
 次の1から4までの記述のうち、民法の規定及び判例並びに下記判決文によれば、誤っているものはどれか。
(判決文)
 本人が無権代理行為の追認を拒絶した場合には、その後に無権代理人が本人を相続したとしても、無権代理行為が有効になるものではないと解するのが相当である。けだし、無権代理人がした行為は、本人が追認をしなければ本人に対してその効力を生ぜず (民法113条1項)、本人が追認を拒絶すれば無権代理行為の効力が本人に及ばないことが確定し、追認拒絶の後は本人であっても追認によって無権代理行為を有効とすることができず、右追認拒絶の後に無権代理人が本人を相続したとしても、右追認拒絶の効果に何ら影響を及ぼすものではないからである。
1 本人が無権代理行為の追認を拒絶した場合、その後は本人であっても無権代理行為を追認して有効な行為とすることはできない。
2 本人が追認拒絶をした後に無権代理人が本人を相続した場合と、本人が追認拒絶をする前に無権代理人が本人を相続した場合とで、法律効果は同じである。
3 無権代理行為の追認は、別段の意思表示がないときは、契約の時にさかのぼってその効力を生ずる。ただし、第三者の権利を害することはできない。
4 本人が無権代理人を相続した場合、当該無権代理行為は、その相続により当然には有効とならない。
[解答] 2
 本問の判決文は、最高裁判決平成10年7月17日によるものです。
1 ○
 追認拒絶により効果不帰属が確定。その後の追認は不可
 本人が追認を拒絶すれば無権代理行為の効力が本人に及ばないことが確定し、その後は本人であっても追認によって無権代理行為を有効とすることはできません。 (民法113条)
2 ✕
 無権代理人が本人を相続したのが追認拒絶の前と後では、法律効果は異なる
 本人が無権代理行為の追認を拒絶すれば、その時点で無権代理行為の本人への効果不帰属が確定し、その後の相続では、効果不帰属の状態が承継されます。一方、無権代理人が本人を単独相続した場合は、本人と無権代理人との資格が同一人に帰するに至る (追認拒絶権と追認権の両権利が帰属する) ことになりますが、信義則上、もともと無権代理人であった相続人の追認拒絶権は認められない以上、無権代理人行為は相続とともに当然に有効 (はじめから効果帰属) となります。したがって、本人が追認拒絶をした後に無権代理人が本人を相続した場合と、本人が追認拒絶をする前に無権代理人が本人を相続した場合とでは、法律効果は異なります (逆になります)。 (判決文、判例)
3 ○
  追認すると、初めから効果帰属 (有効) となるのが原則
 追認は、別段の意思がないときは、契約の時にさかのぼってその効力を生じます。ただし、第三者の権利を害することはできません。 (116条)
4 ○
 本人が無権代理人を相続した場合、本人は追認拒絶可能
 本人が無権代理人を相続した場合、本人はもともと本人として有していた権利 (追認拒絶権) を行使できます。ただし、無権代理人としての責任も相続するので、相手方が善意・無過失の場合には履行の請求を受ける場合があり、結果的に追認したのと同様 (効果帰属 = 有効) となる場合もありますから、相続により当然に有効になるのではなく、有効になることもあるということです。 (判例、117条)

不思議の国のアリス~イタリア語

英:There seemed to be no use in waiting by the little door, so she went back to the table, half hoping she might find another key on it, or at any rate a book of rules for shutting people up like telescopes: this time she found a little bottle on it, ('which certainly was not here before,' said Alice,) and round the neck of the bottle was a paper label, with the words 'DRINK ME' beautifully printed on it in large letters.
伊:Ma che serviva star lì piantata innanzi all’uscio? Alice tornò verso il tavolinetto quasi con la speranza di poter trovare un’altra chiave, o almeno un libro che indicasse la maniera di contrarsi come fa un cannocchiale: vi trovò invece un’ampolla, (e certo prima non c’era, — disse Alice), con un cartello sul quale era stampato a lettere di scatola: “Bevi.”

まとめ

 媒介契約は、一般媒介契約なら明示型と非明示型の別、専任媒介契約なら専属でない専任媒介契約と専属専任媒介契約の別をしっかり区別しましょう。